2014年06月17日
6月16日 元本業でお世話になった O さんに、夜の琴弾公園でシークレット紙芝居

シークレットが”シークレッット”になっちゃってるけど...。
「観音寺着19時57分です。」
O さんからメールが入った。
ボクはかみさんの車に乗り換え、観音寺に向け出発した。
O さんとは、元本業で十数年のお付き合い。
東京でビジネス誌の編集者をされている。
今回、「観音寺市で取材があるから、撮影を頼めないか?」という問い合わせがあったのだけど、残念ながら廃業して土建屋に再就職していたボクは、ご依頼を受けることが叶わなかった。
しかし、前泊で来られるらしい。
ボクは夕食をご一緒し、機会があったら紙芝居をご披露することにしていた。
観音寺駅で彼女をピックアップし、先ずは銭形の砂絵を見せるため、琴弾山の上に車を走らせた。
なんと彼女、東京駅で買って食べた弁当が、銭形を模した物だったらしい!(なんという偶然!)
宿に荷物を降ろし、ボクの案内で骨付き鳥屋さんへ...。
地元産の茹で小海老を食べ、カツオのタタキを食べ、ニシガイの刺身(茹でてある)を気に入り、親鳥の骨付き鳥を食べ、生ビールを飲み、冷酒を空けた。(ボクはノンアルコールビール)
「喜んでくれてよかった!」
その勢いのまま、宿の目の前の琴弾公園のベンチで、お約束の紙芝居上演の始まり始まり〜!
21時を30分以上回り、既に公園は真っ暗闇!
仕方がないので、ベンチに銀マットを敷き、車のライトで舞台照明を...。
本日のお題(リクエスト) 「くもの糸」「モチモチの木」「さらやしきのおきく」
デートに来たと思しき車が、海岸の方へ入って行く。
夜の散歩(ウォーキング?)をしていた人々が、不思議そうな顔をして、三脚&舞台の後ろを通り過ぎて行く......。
でも、拍子木の音を轟かせ、彼女のリクエスト3作に応えた。
いかん!眠い...。
申し訳ないが、続きは明日の...。 (悪しからず!)
よろず語り部 夢追人拝
続きです!
ボクも色々な所で紙芝居をして来たけど...。
こんな夜の真っ暗闇の中、それもお客一人を相手に紙芝居を演じたことはない。
しかし、何というラインナップだろう!
リクエストに応える形だけど、一作目が「くもの糸」...。
「このスチュエーションでこれを選ぶか?」
二作目「モチモチの木」は、彼女はボクのアクセントとは違う、”モ”を強く発音する読み方で表していた。
上手く書けないけど、同じタイトルを言っているとは思えない感じ。
これは、きっと幼少期に親がどういう風に読んで聞かせたが、違っていたからなのだろう。
「ゴメン、オレはそういう風に発音しないから、いつもの様に演じさせて貰うよ!」
ボクはそう断ってから、紙芝居を始めた。
最後の「さらやしきのおきく」。
ボクは、何のリクエストもなく「お薦めを一作!」と言われたら、これを演るつもりだった。
最後に選んでくれてよかった!
これまた、この状況で読むにはぴったり?の...。
彼女は編集者をしているだけあって知識もあるし、元々、落語や歌舞伎が好きかも知れない。
この紙芝居の元になった、怪談「番町皿屋敷」を知っておられるのだろう。
実演真っ最中に「あれ、青山主膳って独身でしたっけ?」との質問。
オチまで演じ切ると、「こんなお話でしたっけ?」と...。
「これは落語家の桂文我さんの脚本で、子供用にお話をアレンジしてあるので...。」と伝えたが、納得の行かないご様子。
O さん、あれだよ!
「子供相手に、”正妻がいるのに女中に懸想して....”って愛憎ドロドロのお話は、聞かせたくなかったんじゃない?」
しかし、長時間に渡る紙芝居観覧、ありがとうございました!
「今日の仕事、頑張ってくださいね〜。」
お宿の関係者様、怪しい状況に偶然出くわしてしまった方、夜分に大変ご迷惑をおかけいたしました。
一応は音を絞ったつもりですが、さぞかしうるさかったんでしょうね?
よろず語り部 夢追人 多謝